スポンサーリンク

【085】サービスが良い施設はここが違う

サービス業の科学, 管理人のBLOG, 運営業務で見落としがちなこと

このサイトは「サービス・サイエンス・ファクトリー」なので、サービスと科学を結び付ける情報を提供するのがテーマなのですが、今回の話はどちらかというとサービスの意識についての話。専門外と言ってしまうと元も子もないのですが、今後サービスと科学を結び付けていくためにも重要だと思うので記事にしました。

サービスにしても科学的な解析にしてもそれを活かすのは人の活動なので全く関係がないという訳でもないと思います。

仕事の習い方での特徴

年が明けて、4月になればいろんな施設に新人が配属されていきます。通常ならばまずは導入研修というものを受けて、施設やお店の概要を知って、現場でトレーナーについてゲストと接しながら仕事を覚えていく(OJT)ことを半年くらい続けていくのではないでしょうか?

業績が上向きなレジャー施設でも4月を過ぎると新人さんが、ちょっと年上の方についてゲスト対応をしている姿が見れるようになります。素人同然だった新人が、トレーナーさんについて仕事を覚えて徐々に一人前になっていくドキュメンタリーなどもテレビでよく放送されますが、こうしたテレビを見るときにもちょっと気を付けておいたほうが良いポイントがあります。

新人にとっては初めてやる仕事なので、要領の良い人もいれば悪い人もいます。優秀なトレーナーさんはどんな新人についても同じようなスタッフに育て上げる力があります。テレビなどで取り上げられるときには大抵要領の良い人と悪い人の二人を指導するトレーナーが出てきます。

最初はバックステージで施設の概要、仕事の内容など椅子に座って説明する座学(OFFJT)のシーンが出てきますが、続いてゲストがいる現場に出て接客を学びます。このときに選ぶ仕事で、その施設の業績が伸びているかどうか?スタッフを大切に考えているか?の差が出てきます。

良い施設では、最初に

ゲストに喜ばれる仕事を体験させます。

現場の仕事はゲストから見ると気持ちの良いこともあれば、その逆もあります。

チケットの販売で考えてみると、チケットを渡してお別れするところだけならゲストは「ありがとう」と思ってくれますが、お金を受け取る前は早く入場したいし、お金もかかるので「ありがとう」とは思いにくいし、むしろ金払うのはゲストの方なのでありがとうと(スタッフに)言ってもらいたいような心理です。でも、チケットを渡すところだけを体験させるのは業務上不可能です。

なので、実務とは何も関係ないように見える園内回ってゲストに手を振る、ゲストに声をかける、写真を撮ってあげるなど、(仕事が)終わった後、ゲストから「ありがとう」と言ってもらえる仕事をまず体験させます。

【085】サービスが良い施設はここが違う

新人が持つ共通の悩み

サービス業における仕事に対する不安というのは、ゲストから評価されない(感謝されない、怒られるかも)という不安がほとんどです。

だからこそ、まずは感謝されることがわかっている仕事を体験させて、不安な気持ちを払しょくしていくわけです。

ゲストから感謝された(褒められた)という経験はその後の新人さんの仕事に対するモチベーションに大きく貢献します。

サービス業ではスタッフはゲストに褒められて成長し、ゲストに叱られたり、指摘されたりして奢りや間違いを修正していきます。両方大事ですが、長く続けられるためには先に褒められることを覚えることが大事です。

サービスが良い施設に共通するところ

よく視察で、TDRやUSJに行きますが、アトラクションの場所やショーの時間などをエリアのリーダークラスの人に聞くと、話の途中でその人よりも若い(経験が浅い)スタッフを呼んで再度確認してみたりして、いつの間にか話し相手が交代します。そして最後に自分が言う「ありがとうございます」という言葉を受けるのを若いスタッフに譲ります。こうしたシーンを見ると、「やっぱり業績の良いところは違うな」と感じます。

別の施設では、最初に若いスタッフがわからなくてリーダーを呼んだ後、その後はリーダーの人が説明して最後の自分が言う「ありがとう」もリーダーが奪って行ってしまいました。これはとっても残念です。育てたいと思うならもう一度最初のスタッフに譲ってあげてもよいと思いますが・・・こんな施設はやっぱり・・・でした。

「サービスの良い施設はどこですか?」なんて難しい質問をときどきされたりするのですが、良し悪しの基準はこんなところにあるのかもしれません。